【TQQQ・TECL・SOXL】3倍レバETFを徹底比較|データから見えた最適解はこれ

【TQQQ・TECL・SOXL】3倍レバTFを徹底比較

レバレッジETFの中でも、特に人気の高い3銘柄。

  • TQQQ(NASDAQ100の3倍レバレッジ)
  • TECL(米国テクノロジーセクターの3倍レバレッジ)
  • SOXL(半導体セクターの3倍レバレッジ)

「結局、どれが一番リターンが高いのか?」
「リスクはどれくらい違うのか?」

――こういった疑問を持っている方は多いと思います。

ドンヨーク

本記事では、これら3つのETFについて以下の比較を行い、最適解を探っていきます。

  • 構成銘柄の特徴
  • チャート比較
  • リターン(年別・CAGR・ローリング)
  • リスク(標準偏差)
  • シャープレシオ
  • ドローダウン
ドンヨーク

結論を先にお伝えすると、私の最適解は「コアにTQQQ・TECL、暴落時にSOXLを買い増す」という組み合わせです。

その結論に至るまでのデータ分析を、各指標を使って丁寧に解説していきます。

本記事におけるETFの基本情報は、TradingView(TQQQTECLSOXL)をもとに取得しています。

また、リターンなどのデータ分析にはPortfolio Visualizerを使用しています

ドンヨーク

なお、レバレッジETFの基本的な仕組みと長期保有の戦略については、以下の記事で詳しく解説しています。

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目次

各ETFの基本スペック比較

基本情報

まずは、今回比較する3銘柄の基本情報を整理しておきましょう。

スクロールできます
項目TQQQTECLSOXL
正式名称ProShares UltraPro QQQDirexion Daily Technology Bull 3X ETFDirexion Daily Semiconductor Bull 3X ETF
運用会社ProSharesDirexionDirexion
連動指数NASDAQ100指数の3倍テクノロジーセレクトセクター指数の3倍ICE半導体指数の3倍
設定日2010年2月9日2008年12月17日2010年3月11日
経費率0.82%0.87%0.75%
純資産総額311.6億ドル48.8億ドル164 億ドル
特徴ハイテク中心に約100銘柄に分散ソフトウェアや半導体・ITサービスに特化半導体セクターに特化
各ETFの基本情報
  • 3銘柄の中ではTQQQが最も純資産総額が大きく、流動性が高い
  • 経費率は概ね同水準だが、SOXLが最も低く、TECLが最も高く設定されている
  • TQQQが最も分散が効いており、SOXLが最も集中投資的な性格を持つ

構成銘柄の分析

次に、各ETFの構成銘柄トップ10を見ていきます。(2026年4月27日時点)
※括弧はウエイトです。

TQQQTECLSOXL
IQMM(26.64%)NVDA(13.94%)AVGO(8.31%)
USD(19.37%)USD(12.66%)MU(8.08%)
NVDA(3.78%)AAPL(10.40%)AMD(7.92%)
AAPL(2.97%)MSFT(8.35%)NVDA(7.77%)
US912797TZ0(2.54%)AVGO(5.25%)MRVL(6.15%)
A4SMWF(2.37%)MU(3.81%)INTC(5.92%)
MSFT(2.36%)AMD(3.52%)AMAT(5.15%)
A4SMUR(2.15%)CRM(3.37%)TSM(4.88%)
AMZN(2.12%)ACN(3.02%)QCOM(4.74%)
A4SMWB(1.59%)INTU(2.89%)ADI(4.55%)
ETF構成銘柄TOP10(2026年4月27日時点)
ドンヨーク

ここで注目すべきポイントをいくつか解説します。

TQQQは「安全資産」が多い

TQQQやTECLの構成銘柄に含まれている「USD」は現金のことです。

また、TQQQに含まれる IQMM / US912797TZ0 / A4SMWF / A4SMUR / A4SMWBは、いずれも株式ではなく、短期国債やMMFなどの低リスク資産になります。

これらは価格変動が非常に小さく、運用上の待機資金(流動性確保)として機能しています。

なぜTQQQは安全資産が多いのか?

ドンヨーク

それは、レバレッジ維持のための調整(リバランス)が相対的に複雑だからです。

TQQQのベースとなるNASDAQ100は約100銘柄で構成されており、かつハイテク中心でボラティリティも高めです。

このような指数に対して「日次で3倍」を維持するには、細かい調整が頻繁に発生します。

その際に必要になるのが、即座に使える流動性の高い資産(現金・短期国債)です。

つまり、TQQQにおける安全資産は、守りというよりは運用上必要なものになります。

一方で、TECLやSOXLは構造がややシンプルです。

【TECL】
銘柄数が少なく、AAPL・MSFTなど大型株に集中しているため、調整頻度が相対的に少なくなります。

【SOXL】
半導体という単一セクターに集中しているため銘柄数がさらに少なく、銘柄同士の値動きの方向性も似ているため、調整が最もシンプルです。

そのため、TQQQほど大きな待機資金は必要ありません。

ドンヨーク

安全資産の比率とリターンの関係は、シンプルに考えると以下の通りです。

  • 安全資産が多い → 株の比率が下がる → 上昇相場で伸びにくい
  • 安全資産が少ない → 株にフルベット → 上昇相場で爆伸び

ただし、「安全資産が多い=リターンが低い」とは一概には言えません。

実際には、「選定銘柄の違い」「セクター特性」「ボラティリティ」の影響の方が大きいケースも多いです。

3つのETFの共通銘柄は?

以下の4銘柄は、3つのETFすべてに含まれ、かつウエイトも高いコア銘柄です。

銘柄特徴
NVDAAIブームの中核
AVGO通信・半導体
AMDCPU・GPU
MUメモリ

ただし、

  • NVDA:特にTECLとSOXLで比率が高い
  • AVGO / AMD / MU:特にSOXLで比率が高い

というように、同じ銘柄でもETFによって賭け方が違うのがポイントです。

TQQQにのみ含まれる主な銘柄

NASDAQ100は「NASDAQ市場の時価総額上位」を集めるため、さまざまなセクターの企業が含まれます。

以下の銘柄は、TQQQにのみ含まれる主要銘柄です。

銘柄特徴
AMZNEC・クラウド
METASNS・広告
GOOGL検索・クラウド
TSLAEV・自動運転・ロボティクス
NFLX動画配信
COST / WMT小売
TQQQに含まれてTECL・SOXLに含まれない銘柄
ドンヨーク

ちなみに、FANG+構成銘柄の10銘柄(2026年4月時点)も、すべてTQQQに含まれています。

TECLに特徴的な銘柄

TECLの最大の特徴は、NVDA・AAPL・MSFTの3つで全体の約3分の1を占めていることです。

  • NVDA(13.94%)
  • AAPL(10.40%)
  • MSFT(8.35%)
ドンヨーク

以前は、AAPL・MSFTの2強構造でしたが、近年はNVDAが急浮上しています。

次点で、AVGO・MU・AMDが続きます。

  • AVGO(5.25%)
  • MU(3.81%)
  • AMD(3.52%)
ドンヨーク

この3銘柄は、SOXLにおける上位トップ3であることもポイントです。

また、以下はTECLのみ含まれる主要銘柄です。

銘柄特徴
CRMクラウドSaaS
ORCLデータベース・クラウド
ACNITコンサル
IBMレガシーIT

このなかでもオラクル(ORCL)は、OpenAIやNVDA、ByteDanceとの大規模AIインフラ構築の契約によって、近年はAIクラウド分野の主要プレイヤーとして広く認知されるようになりました。

SOXLに特徴的な銘柄

SOXLでは、TECLの構成銘柄で4位~6位だったAVGO・MU・AMDが、ウエイトのトップ3を占めており、その比率も大きくなっています。

  • AVGO(8.31%)
  • MU(8.08%)
  • AMD(7.92%)
ドンヨーク

なお、4位はNVDA(7.77%)であることから、王道半導体企業トップ4で全体の約3割を占めていることになります。

また、MRVL・INTC・QCOMは、TQQQ・TECLにも含まれていますが、SOXLが最も高いウエイトで組み入れられています。

一方、TQQQ・TECLには含まれず、SOXLにのみ含まれる主要銘柄として、TSM(台湾積体電路製造)があります。
ウエイトが高め(4.88%)であることに加えて、半導体製造の頂点に立つ企業であるため、TSMの動向がSOXLのパフォーマンスに影響すると言っても過言ではないでしょう。


結論:3つのETFは、共通の銘柄も多いが、どこにどれだけ賭けているかが全く違う

ドンヨーク

次からは、実際のパフォーマンスを比較していきます。

チャートの比較

以降のデータ分析では、2011年~2026年4月末のデータをもとに各指標を比較していきます。
データの取得・比較には、Portfolio Visualizerを使用しています。

まずは、3つのETFの株価チャートを比較してみましょう。

以下は、開始基準を1ドルとした場合の対数チャートの比較です。

TQQQ vs TECL vs SOXLの対数チャート
TQQQ vs TECL vs SOXLの対数チャート比較(2011年~2026年4月末)

対数チャートで見ると、どのETFも、長期トレンドでは似たような傾きで右肩上がりに推移していることがわかります。

SOXLは他の2つに比べて大きく下落する局面が目立ちますが、その後いずれも回復して追いついています。

一方、TQQQは全体を通じて首位となる期間が最も長いことも読み取れます。

長期トレンドではいずれも似たような傾きで右肩上がりに推移している。

年別リターンの比較

ドンヨーク

次に、年ごとのリターンを一覧表とグラフで確認してみます。

TQQQTECLSOXL
2026(YTD)+20.5%+24.5%+202.1%
2025+33.3%+29.8%+53.9%
2024+56.1%+35.7%-13.0%
2023+193.1%+201.9%+224.7%
2022-79.2%-74.4%-85.8%
2021+83.0%+112.1%+118.7%
2020+110.1%+68.2%+69.7%
2019+133.7%+184.4%+229.8%
2018-19.9%-24.2%-39.6%
2017+118.1%+124.6%+141.5%
2016+11.4%+37.1%+113.3%
2015+17.2%+4.68%-20.6%
2014+57.0%+52.5%+95.3%
2013+139.7%+87.4%+156.7%
2012+52.3%+33.7%+3.58%
2011-8.05%-19.9%-48.1%
ETFの年間リターン比較(2011年-2026年)
※2026年は4月末時点の年初来リターンです
TQQQ/TECL/SOXL年別リターン
TQQQ/TECL/SOXL年別リターンのグラフ(2011年-2026年4月末)

年別リターンを見ると、いくつかのことが分かります。

SOXLだけ不調な年がある

3つのETFは、好調な年・不調な年の傾向が概ね共通しています。

しかしながら、2015年・2024年においては、SOXLのみがマイナスリターンとなっており、セクター特性の違いが如実に表れています。

SOXLの爆発力・暴落は断トツ

2019年の+229.8%、2023年の+224.7%など、好調年のSOXLの上昇幅はTQQQやTECLを大きく上回ります。

なお、2026年は4月末時点ですでに年初来+202.1%に達しており、過去最高の年間リターンを記録しそうな勢いです。

一方で、暴落年のSOXLの損失も断トツに大きいのが特徴です。

2022年には−85.8%、2011年には−48.1%と、SOXLの下落幅は他の2銘柄と比べものになりません。

SOXLが首位の年の2番手はTECLが多い

SOXLのリターンが首位の年に注目すると、その年の2位はTECLであることが多いです。

これは、TECLにも半導体銘柄が多く含まれることが要因だと考えられます。

2022年は「地獄の一年」

2022年は、3銘柄すべてが大きく下落しました。
そのなかでもTECLが最も傷が浅く(−74.4%)、SOXLが最も大きな傷を負いました(−85.8%)。

この年は、これらのレバETFが設定されて以来、最も地獄の一年だったと言えます。


  • 好調な年・不調な年は概ね同じ傾向であるが、SOXLだけ不調な年がある。
  • SOXLは爆発力も損失も断トツ

直近年率リターン(CAGR)の比較

ドンヨーク

次に、複利で見たリターンを評価するために、CAGRでリターンを比較してみましょう。

CAGR(年率平均成長率)とは

複利ベースで計算した「年あたりの平均成長率」です。
実際に資産がどれだけ増えたかを正確に表す指標で、長期投資の評価に最もよく使われます。

以下に、直近1年・3年・5年・10年のCAGRを比較した結果を示します。

期間TQQQTECLSOXL
直近1年+133.1%+182.3%+947.5%
直近3年+67.0%+62.6%+108.8%
直近5年+19.9%+27.1%+28.8%
直近10年+42.5%+47.2%+56.8%
直近1年・3年・5年・10年のCAGR(年率平均成長率)※2026年4月末

各期間におけるCAGRの最高値(薄緑)最低値(薄赤)を確認すると、いずれの集計期間でもSOXLが最も高い結果となりました。

直近の10年で見たCAGRの序列は、TQQQ < TECL < SOXL である。

ドンヨーク

ただし、集計期間の区切り方によっては、SOXLが最下位となるケースもあります。

特にSOXLは直近1年の急騰がCAGRを大きく押し上げています。

そこで重要になるのが、次に示すローリングリターンでの比較です。

年率ローリングリターンの比較

ドンヨーク

レバレッジETFのリターンを確認する際は、ローリングリターンでも見ることをおすすめします。

というのも、購入タイミングによってリターンが大きく変わるのが、レバレッジETFの特性だからです。

ローリングリターンとは

一定期間をずらしながら計算したリターンのことです。

例えば、5年・年率ローリングリターンは、任意の5年間の年率リターン(CAGR)を毎月ずらして計算した時系列データです。

  • 2011年1月~2015年1月 の5年リターン
  • 2012年1月~2016年1月 の5年リターン
  • 2013年1月~2017年1月 の5年リターン
  • …(以降、毎月ずらして計算)

これらを全部つなげたグラフがローリングリターンです。

以下は、5年・年率ローリングリターンの推移を比較したグラフです。

5年・年率ローリングリターンの推移
5年・年率ローリングリターンの推移グラフ

グラフを見ると、TQQQが最も平均的なポジションを保っている印象です。

また、1年・3年・5年・7年・10年・15年の区切りでローリングリターンを計算した際の平均値・最高値・最低値をまとめています。

スクロールできます
ローリング期間TQQQTECLSOXL
-AVEMAXMINAVEMAXMINAVEMAXMIN
1年53.3%283.1%-79.1%50.3%257.4%-74.3%66.4%947.5%-85.7%
3年41.7%107.9%-7.0%41.4%117.5%-2.5%41.7%131.1%-25.7%
5年40.1%73.8%8.6%41.5%77.4%15.0%42.0%96.4%-1.6%
7年40.8%61.7%20.4%42.5%58.6%26.0%42.3%71.4%6.3%
10年40.3%61.1%28.9%41.7%57.9%30.9%41.5%66.9%19.9%
15年38.0%39.3%35.8%36.0%38.0%34.0%32.8%38.7%30.6%
年率ローリングリターンの比較

最高値(MAX)・最低値(MIN)は、以下のように解釈することができます。

MAX:「最も良いときの〇年間」で計算した年率リターン
MIN:「最も悪いときの〇年間」で計算した年率リターン

ローリングリターンを分析すると、4つのポイントが見えてきました。

① どのETFも、7年以上保有すればプラスリターンだった

7年以上の全期間において、どのETFも最低値(MIN)がプラスとなっています。

つまり、過去実績では、どのタイミングで購入しても7年以上保有すればプラスリターンだったと考えることができます(もちろん未来保証ではありません。)

また、TQQQとTECLについては、5年以上でもプラスとなっています。

ドンヨーク

タイミングをミスっても長期保有すればリターンがプラスだったという過去データは、3倍レバETFを長期保有できるという一つの裏付けになります。

② 中長期の平均値はほぼ横並び、差はMAX・MINに出る

3年、5年、7年、10年でのローリングリターンの平均値(AVE)を見ると、3つのETFすべてが40%台でほぼ同水準です。

つまり、ローリングリターンの平均値においては、3つのETFに大きな差はありません。

しかし、最大値・最小値を見ると、SOXLだけがその差が極めて大きいことが分かります。

この結果から、SOXLは保有タイミングによるリターンの差が大きいと言えます。

③ MINで見ると、TECLが安定して高い

最小値(MIN)に着目すると、15年を除くすべての期間でTECLが最も高いという結果が見えてきます。

グラフの印象からTQQQが最も安定しているように見えましたが、「最悪のタイミングで買ったケース」に限定して見ると、TECLの方がより高いリターンを確保できていることが分かります。

ドンヨーク

これは少し意外な結果でした。

本分析結果における重要なデータのひとつだと思います。

一つの解釈として、TECLのベースとなるテクノロジーセクターが、NASDAQ100と比べて暴落後の回復速度が速い局面が多かったことが考えられます。

つまり、最悪のタイミングで掴んでしまったとしても、TECLの方が早期に回復し、長期でのリターンが底上げされやすかった可能性があります。

「最も安定しているのはTQQQ」という印象は正しいですが、「最悪のケースに強いのはTECL」という視点も持っておくと、銘柄選択の幅が広がるかもしれません。

④ 長期で持つほど、リターンのブレが小さくなる

保有期間が長くなるほど、ローリングリターンの最大値と最小値の差が縮まり、平均値に収束していくことが分かります。

特に15年のローリングリターンは、平均・最大・最小がすべて30%台に収まっています。

これより、どのETFも超長期で保有すれば、保有タイミングによらず一定の高リターンを得られる可能性が高まると考えられます。


ローリングリターン比較のポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • ローリングリターンの平均値は3つのETFで大差なし
  • SOXLは、保有タイミングによるリターンのブレが最も大きい
  • 最小値で見るとTECLが安定して高い
  • どのETFも、長期保有するほど購入タイミングの影響が小さくなる

リスク(標準偏差)の比較

ドンヨーク

3倍レバETFの場合、リターン以上に注目すべきは「リスク」です。

リスクは標準偏差を算出して比較します。

リスク(標準偏差)とは

リターンのばらつき(変動の大きさ)を示す指標です。

この値が大きいほど、リターンの振れ幅が大きく、値動きが激しいことを意味します。

リスク(標準偏差)を比較した結果がこちらです。
※Portfolio Visualizer(無料会員)で取得できる、3年・5年の標準偏差を掲載しています。

期間TQQQTECLSOXL
直近3年53.98%66.84%125.77%
直近5年62.61%70.16%117.32%
リスク(標準偏差)の比較(直近3年・5年)

両期間でSOXLが最大TQQQが最小という結果でした。

いかにSOXLの通常の値動きが激しいかが分かります。

また、TQQQ vs TECLはいずれの期間もTQQQが小さい結果でしたが、長期で見るほどその差は縮まっています。

値動きの大きさは TQQQ < TECL ≪ SOXL であり、TQQQが最も安定している。

シャープレシオの比較

ドンヨーク

投資効率を比較するために、シャープレシオも見ておきます。

シャープレシオとは

「リスク1単位あたりのリターン」を示す指標です。

数値が高いほど、リスクに対して効率的にリターンを得られていることを意味します。

シャープレシオ =(算術平均リターン − 無リスク金利)÷ リスク(標準偏差)

※今回は、Portfolio Visualizerを使って計算したデータを掲載します。

シャープレシオを比較した結果がこちらです。

TQQQTECLSOXL
0.870.830.75
シャープレシオの比較(2011年~2026年4月末の期間で計算)

TQQQが最も高く、SOXLが最も低い結果となりました。

SOXLは爆発的なリターンを誇りますが、リスクがあまりにも大きいため、リスク調整後の投資効率では最下位となっています。

ただし、TQQQとSOXLの差は0.12にとどまり、大きな開きがあるわけではありません。
また、集計期間によって序列が変わる可能性もあるため、この結果だけで明確な優劣を断定することは難しいと言えます。

ドローダウンの比較

ドンヨーク

最後に、過去にどれだけ下落したか(最大ドローダウン)を調査・比較します。

ドローダウンをグラフで比較した結果を示します。

TQQQ/TECL/SOXLドローダウンの比較
TQQQ/TECL/SOXLドローダウンのグラフ
ドンヨーク

SOXLだけ、他の2つに比べて深い下落が何度も起きていることが分かります。

次に、各ETFのドローダウン・ワースト10をまとめます。

TQQQ ドローダウン(ワースト10)

スクロールできます
順位開始終了下落期間回復まで水面下期間ドローダウン
12022/012022/121年2年1ヶ月3年1ヶ月-79.08%
22020/022020/032ヶ月3ヶ月5ヶ月-49.12%
32018/092018/124ヶ月11ヶ月1年3ヶ月-48.71%
42011/052011/095ヶ月5ヶ月10ヶ月-35.94%
52025/022025/043ヶ月2ヶ月5ヶ月-33.45%
62015/122016/023ヶ月6ヶ月9ヶ月-30.17%
72025/112026/035ヶ月1ヶ月6ヶ月-28.36%
82015/082015/092ヶ月2ヶ月4ヶ月-27.69%
92020/092020/102ヶ月2ヶ月4ヶ月-27.21%
102012/042012/052ヶ月4ヶ月6ヶ月-23.87%
TQQQ ドローダウン(ワースト10)

TECL ドローダウン(ワースト10)

スクロールできます
順位開始終了下落期間回復まで水面下期間ドローダウン
12022/012022/099ヶ月1年9ヶ月2年6ヶ月-75.09%
22020/022020/032ヶ月4ヶ月6ヶ月-56.62%
32018/092018/124ヶ月7ヶ月11ヶ月-49.67%
42024/072025/0410ヶ月3ヶ月1年1ヶ月-43.14%
52011/032011/097ヶ月5ヶ月1年-41.16%
62025/112026/035ヶ月1ヶ月6ヶ月-37.68%
72020/092020/102ヶ月2ヶ月4ヶ月-31.58%
82012/042012/052ヶ月1年4ヶ月1年6ヶ月-29.13%
92015/062015/094ヶ月6ヶ月10ヶ月-26.67%
102018/022018/043ヶ月3ヶ月6ヶ月-17.60%
TECLドローダウン(ワースト10)

SOXL ドローダウン(ワースト10)

スクロールできます
順位開始終了下落期間回復まで水面下期間ドローダウン
12022/012022/099ヶ月3年7ヶ月4年4ヶ月-86.91%
22011/032011/097ヶ月2年3ヶ月2年10ヶ月-65.83%
32020/012020/033ヶ月8ヶ月11ヶ月-65.50%
42018/022018/1211ヶ月4ヶ月1年3ヶ月-51.68%
52015/062016/018ヶ月7ヶ月1年3ヶ月-50.47%
62019/052019/051ヶ月5ヶ月6ヶ月-43.63%
72017/062017/061ヶ月2ヶ月3ヶ月-15.86%
82014/122015/012ヶ月1ヶ月3ヶ月-14.97%
92021/092021/091ヶ月1ヶ月2ヶ月-13.98%
102014/072014/071ヶ月1ヶ月2ヶ月-13.71%
SOXL ドローダウン(ワースト10)

これらのデータをもとに、各観点から比較した結果をまとめます。

スクロールできます
項目TQQQTECLSOXL
最大ドローダウン-79.08%-75.09%-86.91%
-50%以上の下落回数1回2回5回
-40%以上の下落回数3回5回6回
水面下期間が1年以上の回数(※1)2回4回4回
ドローダウン比較まとめ

※1 水面下期間:直近高値から最高値を更新するまでの全期間を指します。

最大ドローダウンはどれも大きいものの、やはりSOXLが最も深い下落を記録しています。

また、−50%以上・−40%以上の下落回数でも、SOXLが最多という結果でした。

さらに、水面下期間が1年以上続いた下落回数でも、SOXLとTECLがTQQQを上回っています。


ここまでの結果を見ると、SOXLの暴落の深さと頻度が際立って感じられるかもしれません。

しかし、「大きな下落が何度もやってくる」ということは、明確な買い増しのチャンスが繰り返し訪れるということでもあります。

ドンヨーク

SOXLのドローダウンの歴史に悲観的になるのではなく、むしろその暴落を逆手に取れば、大きなリターンを得られる可能性があると私は考えています。

比較結果から、各ETFのキャラクターを表すと...

ドンヨーク

ここまでの比較から、3つのETFにはそれぞれ明確なキャラクターがあると感じます。

TQQQは「安定の優等生」

リターンで突出することはないものの、リスク・シャープレシオ・ドローダウンのすべてで最も安定した成績を残しています。

NASDAQ100という約100銘柄への分散が効いており、3倍レバレッジのなかでは最も「持ちやすい」銘柄です。

TECLは「ちょっと攻めの優等生」

CAGRではTQQQをやや上回る場面が多く、リスクはTQQQとSOXLの中間に位置します。

半導体などの好調なセクターに絞ることで上昇局面での爆発力をTQQQより高めつつSOXLほどの極端なリスクは取らない、バランスのとれた銘柄です。

また、TECLはTQQQよりリスク(標準偏差)が高く、ドローダウンの回数も多いにもかかわらず、ローリングリターンの最小値ではTQQQを上回っていました。

これより、「最悪のケースに強いのはTECL」という視点で見ると、TQQQよりも防御力があると言えるかもしれません。

SOXLは「一発逆転型の秘密兵器」

好調年の爆発力は他の2銘柄を圧倒しますが、ドローダウンの深さと頻度も群を抜いています。

ローリングリターンの平均値こそ他の2銘柄と横並びですが、保有タイミングによるリターンのブレが極めて大きく、長期で安定したリターンを狙うというよりは、「暴落時に仕込んで大きく取る」という使い方に向いている銘柄です。


これらの特徴から、「総合的に最強」という3倍レバETFは決め難い。

むしろ、複数を組み合わせていくことで、最強のポートフォリオを実現できると考えます。

私の最適解:「TQQQ・TECLをコアに、SOXLを暴落時のスパイスに」

以上の分析を踏まえた上で、私の結論はこうです。

コアはTQQQ・TECL。
サテライトとしてSOXLの暴落時買い増しを組み合わせる。

具体的な理由について述べます。

① 長期保有のメンタルを維持しやすいのはTQQQ

3倍レバETFの最大の難所は、暴落時に売らずに持ち続けることです。
ローリングリターンの分析が示すように、どのETFも長期保有すれば高いリターンが期待できます。

しかし、それを実行できるかどうかはメンタルにかかっています。

SOXLで−86.91%という最大ドローダウンを経験したとき、果たして持ち続けられるでしょうか。
TQQQでも−79.08%と壊滅的な数字ですが、NASDAQ100という分散の効いた指数が裏付けにあることで、「いずれ回復する」という根拠を持ちやすくなります。

また、リスク・シャープレシオ・ローリングリターンのポジション・ドローダウンの頻度——どの切り口で見ても、TQQQが最もコンスタントに安定した成績を出しています。

長期的な再現性という観点では、TQQQがコアとして最も適していると考えます。

② 攻めだけでなく防御力も高いTECLもコアに入れられる

一方、ローリングリターンの最小値の結果から、TECLは攻めだけでなく防御力も高いことが分かりました。

となると、TQQQではなくTECLをコアにするという考え方もアリになってきます。

TQQQ・TECLどちらをコアにするかは、好みの問題になってくるでしょう。

テック寄りのポートフォリオを好む方は、TQQQではなくTECLをコアに据えるのも十分アリな選択肢です。

両方を保有しながら、運用を続ける中で自分の好みに気づいていくというアプローチもよいでしょう。

ドンヨーク

私自身は、現状両方保有しつつ、TECLの比率を多めにしています。

③ SOXLの暴落は「チャンス」として活用する

ドローダウンの分析が示すように、SOXLには−50%を超える大きな下落が過去に5回もありました。

こうした局面でスポット的に買い増せれば、回復時の爆発力を享受できます。

コアのTQQQ(またはTECL)で安定的に積み上げながら、SOXLの暴落を利用して上乗せを狙う——これが私の考える最適な組み合わせです。

実践上の注意点

ドンヨーク

私の最適解を述べましたが、この戦略を実行するにあたって、いくつか注意点があります。

ポートフォリオ全体に占める比率を決める

3倍レバETFは、どれだけ優れた分析に基づいていても、ポートフォリオ全体のリスク管理なしには機能しません。

全力で入ると、暴落時にメンタルが崩壊します。

「レバETF全体でポートフォリオの○割まで」という上限を事前に決めておくことが重要です。

ドンヨーク

現状私はポートフォリオ全体の3割以下に留めています。

もちろん、暴落時(底を見極めたタイミング)に比率を増やすのはアリだと思います。

SOXLの買い増しルールを機械的に決める

「暴落時に買い増す」と言葉にするのは簡単ですが、実際の暴落局面では「まだ下がるかもしれない」という恐怖が先に来ます。

感情で動くと買えません。

「高値から○%下落したら追加」というルールを、相場が穏やかなうちに決めておくのもよいでしょう。

ドンヨーク

私の場合は、下落率だけでなく、

VIX(40以上など)
Fear & Greed index(10以下など)

などの指標も見て、買い増しを判断するようにしています。

過去データはあくまで参考に過ぎない

本記事の分析はすべて過去データに基づいています。

将来も同じリターンが得られる保証はありませんし、3倍レバETFはボラティリティ減衰という構造的なコストも抱えています。

ドンヨーク

あくまでデータをもとにした一つの見解として、参考程度にとどめてください。

まとめ:各特徴をうまく活用して貪欲に資産を増やす

今回の比較結果をまとめると以下のとおりです。

スクロールできます
比較項目ポイント
構成銘柄・TQQQは安全資産(短期国債・MMF)の比率が高い
・3銘柄に共通するコア銘柄は多いが、ウエイトはETFによって大きく異なる
チャート長期トレンドでは、3銘柄とも似たような傾きで右肩上がりに推移している
年別リターン・好調な年/不調な年の傾向は概ね共通だが、SOXLだけ単独でマイナスとなる年がある
・SOXLは上昇年の爆発力が断トツである一方、下落年の損失幅も断トツ
直近年率リターン(CAGR)直近10年の序列は TQQQ < TECL < SOXL
ローリングリターン・平均値は3銘柄でほぼ横並び
・SOXLは保有タイミングによるリターンのブレが最も大きい
・最小値はTECLが最も安定して高い傾向
・どの銘柄も、長期保有するほど保有タイミングの影響が小さくなる
リスク(標準偏差)値動きの大きさは TQQQ < TECL ≪ SOXL であり、TQQQが最も安定
シャープレシオ・序列は TQQQ > TECL > SOXL
・ただし3銘柄の差は小さく、集計期間によって序列が変わる可能性があるため、単独で優劣を断定するのは難しい
ドローダウン・最大ドローダウンはSOXLの-86.91%
・大きな下落の回数もSOXLが最多だが、逆に「明確な買い増しチャンス」が繰り返し訪れるとも言える。
TQQQ・TECL・SOXL比較まとめ

そして、私の導いた最適解は

コアはTQQQ・TECL。暴落時にSOXLの買い増しを組み合わせる。

でした。

3倍レバETFは、正しく使えば資産を大きく加速させる強力なツールです。

ドンヨーク

各特性を理解した上で貪欲に活用していきましょう。

※本記事の分析はすべて過去データに基づくものであり、将来のリターンを保証するものではありません。また、結論はあくまで筆者自身の考え方であり、特定の投資商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。

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