FANG+指数は「テック成長株の集合体」として人気ですが、その内訳を見ると銘柄ごとにパフォーマンスには大きな差があります。
ドンヨークあくまで独自のデータ分析に基づく内容のため、エンタメ感覚で読んでいただけると嬉しいです。
年別リターン一覧(2018〜2025年)|過去採用銘柄含む15社
まず、2018〜2025年における各銘柄の年別リターンをまとめてみました。
現採用銘柄10社に加えて、過去の採用銘柄であるTSLA、CRWD、AMD、NOW、SNOWの5社についてもデータを比較しました(Alibaba・Baidu・Twitterは割愛)。
各銘柄において、FANG+に組み込まれていなかった年(組み込まれていたのが3ヶ月未満の場合)はグレー背景で表示しています。
また、FANG+指数のリターンを上回っていた場合は太字で強調し、さらに当時FANG+に組み込まれていた場合は緑背景で示しています。
| 現行FANG+10銘柄 | 元FANG+(過去採用銘柄) | |||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年 | META | AMZN | NFLX | GOOGL | AAPL | MSFT | NVDA | AVGO | PLTR | MU | TSLA | CRWD | AMD | NOW | SNOW | NYFANG+ |
| 2025 | +12.7 | +5.2 | +5.2 | +64.8 | +8.6 | +14.7 | +38.9 | +49.3 | +135 | +239 | +11.4 | +37.0 | +77.3 | -28.0 | +42.1 | +20.5 |
| 2024 | +65.4 | +44.4 | +83.1 | +35.1 | +30.1 | +12.1 | +171 | +108 | +340 | -1.4 | +62.5 | +34.0 | -18.0 | +50.1 | -22.0 | +50.5 |
| 2023 | +194 | +80.9 | +65.1 | +58.8 | +48.2 | +56.8 | +239 | +99.6 | +167 | +70.7 | +102 | +142 | +128 | +82.0 | +38.6 | +95.6 |
| 2022 | -64.0 | -50.0 | -51.0 | -39.0 | -27.0 | -29.0 | -50.0 | -16.0 | -65.0 | -46.0 | -65.0 | -49.0 | -55.0 | -40.0 | -58.0 | -40.1 |
| 2021 | +23.1 | +2.4 | +11.4 | +65.2 | +33.8 | +51.2 | +125 | +52.0 | -23.0 | +23.9 | +49.8 | -3.3 | +56.9 | +17.9 | +20.4 | +17.6 |
| 2020 | +33.1 | +76.3 | +67.1 | +31.0 | +80.7 | +41.0 | +122 | +38.6 | — | +39.8 | +743 | +325 | +100 | +95.0 | — | +103 |
| 2019 | +56.6 | +23.0 | +20.9 | +29.1 | +86.2 | +55.3 | +76.3 | +24.3 | — | +69.5 | +25.7 | — | +148 | +58.6 | — | +39.7 |
| 2018 | -26.0 | +28.4 | +39.4 | -1.0 | -6.8 | +18.7 | -31.0 | -1.0 | — | -23.0 | +6.9 | — | -79.6 | +36.6 | — | +0.1 |



表を見ると、指数を上回るリターンを出した銘柄が毎年入れ替わっていることがわかります。
全15社のうち、各年で最もリターンが高かった銘柄をまとめると以下になります。
| 年 | 年間リターンのトップ | 備考 |
|---|---|---|
| 2025 | MU(+239%) | ・MUは当時FANG+非採用 ・採用銘柄のなかではGOOGL(+64.8%)がトップ |
| 2024 | PLTR(+340%) | ・PLTRは当時FANG+非採用 ・採用銘柄のなかではNVDA(+171%)がトップ |
| 2023 | NVDA(+239%) | |
| 2022 | AVGO(-16.0%) | ・15社すべてがマイナスリターンだった年 ・その中で最も損失が少なかったAVGOがトップとなるが、AVGOは当時FANG+非採用 ・採用銘柄のなかではAAPL(-27.0%)がトップ |
| 2021 | NVDA(+125%) | |
| 2020 | TSLA(+743%) | |
| 2019 | AMD(+148%) | |
| 2018 | NFLX(+39.4%) |
この表から、毎年の主役銘柄は大きく入れ替わっており、「その年の勝ち組を当て続けることは極めて難しい」と言えます。
また、指数外の銘柄が突出したリターンを記録するケースもあることから、指数は必ずしも「最強銘柄のすべて」を取り込めるわけではないことも改めて示唆されます。



とはいえ、長期で見ると、傾向的に強い銘柄・弱い銘柄が存在するのも事実のようです。
ここからは、様々な視点からデータを分析していきます。
「FANG+指数超過回数」ランキング
各銘柄について、2018年〜2025年の期間でFANG+指数のリターンを上回った回数を集計し、ランキング形式でまとめました。
| Rank | 銘柄 | FANG+指数のリターンを 上回った年の回数 |
|---|---|---|
| 1 | NVDA | 6回 |
| 2 | TSLA / AVGO | 5回 |
| 4 | META / MSFT / AMD / NOW | 4回 |
| 8 | GOOGL / AAPL / PLTR / MU / CRWD | 3回 |
| 13 | NFLX / SNOW | 2回 |
| 15 | AMZN | 1回 |



少しずつ勝ち組・負け組が見えてきました。



また、今回の分析から、採用のタイミングが良かった銘柄・悪かった銘柄もはっきりしてきました。
「年平均リターン」ランキング
ここまでは各年のリターンの勝敗で見てきましたが、年平均リターンで比較した場合はどうでしょうか。
各銘柄とFANG+指数について、2018〜2025年の8年間における平均リターンを算出してみました。
| META | AMZN | NFLX | GOOGL | AAPL | MSFT | NVDA | AVGO | PLTR | MU | TSLA | CRWD | AMD | NOW | SNOW | NYFANG+ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8年平均 (2018-2025) |
+17.9 | +18.6 | +21.9 | +25.0 | +26.1 | +24.1 | +58.0 | +38.4 | — | +27.5 | +46.9 | — | +46.2 | +24.8 | — | +27.8 |
| 5年平均 (2021-2025) |
+19.4 | +7.1 | +11.7 | +28.9 | +15.4 | +16.7 | +70.4 | +51.2 | +49.4 | +30.7 | +13.9 | +17.0 | +18.5 | +6.8 | -4.9 | +20.2 |



表を見ると、FANG+指数の平均リターンを超える銘柄は、ごく一部に限られることがわかります。
このデータをランキングにして整理してみましょう。
まず、8年平均リターン(2018〜2025年)の順位はこちら。
| Rank | 銘柄 | 年平均リターン(8年平均) |
|---|---|---|
| 1 | NVDA | +58.0% |
| 2 | TSLA | +46.9% |
| 3 | AMD | +46.2% |
| 4 | AVGO | +38.4% |
| (指数) | FANG+指数 | +27.8% |
| 5 | MU | +27.5% |
| 6 | AAPL | +26.1% |
| 7 | GOOGL | +25.0% |
| 8 | NOW | +24.8% |
| 9 | MSFT | +24.1% |
| 10 | NFLX | +21.9% |
| 11 | AMZN | +18.6% |
| 13 | META | +17.9% |
| ー | PLTR・CRWD・SNOW | 上場していない期間があるため対象外 |
次に、全15銘柄が出揃う5年平均リターン(2021〜2025年)の順位はこちら。
| Rank | 銘柄 | 年平均リターン(5年平均) |
|---|---|---|
| 1 | NVDA | +70.4% |
| 2 | AVGO | +51.2% |
| 3 | PLTR | +49.4% |
| 4 | MU | +30.7% |
| 5 | GOOGL | +28.9% |
| (指数) | FANG+指数 | +20.2% |
| 6 | META | +19.4% |
| 7 | AMD | +18.5% |
| 8 | CRWD | +17.0% |
| 9 | MSFT | +16.7% |
| 10 | AAPL | +15.4% |
| 11 | TSLA | +13.9% |
| 12 | NFLX | +11.7% |
| 13 | AMZN | +7.1% |
| 14 | NOW | +6.8% |
| 15 | SNOW | -4.9% |
両期間のランキングにおいて、常に指数を大きくアウトパフォームし続けているのがNVDAとAVGOです。
この2銘柄は、「FANG+指数超過回数」ランキングでもトップ2に位置しており、短期・長期の両面で圧倒的な強さを示しています。
この結果は、FANG+の上昇が単なる「ハイテク株ブーム」によるものではなく、「AI半導体・インフラ」という実需を伴うセクターによって牽引されてきたことを証明しています。



「NVDAとAVGOだけを長期保有していればよかったのではないか」――と思わせるようなデータです。
一方、AMZN・NFLX・SNOWは、年平均リターン・指数超過回数のいずれにおいても下位に位置しています。
特にAMZNとNFLXは、FANG+発足当初からの主要構成銘柄であるにもかかわらず、相対的には指数の足を引っ張る場面が多かったと言えます。
ただし、8年平均リターンで見ると、AMZNとNFLXはいずれも+20%前後と非常に高い成長率を維持しており、絶対リターンとしては極めて優秀です。
つまり、「弱い銘柄」なのではなく、FANG+の中に強すぎる銘柄(NVDAなど)が存在することによって相対的に見劣りしているだけと言えます。
まとめ:では、今後はどこに投資する?
ここまでの分析結果をまとめると、以下になります。
- FANG+指数は優秀だが、その高いリターンは一部の銘柄に集中している
- 勝ち組は時代ごとに入れ替わる一方で、長期的に安定的して強い銘柄(NVDA・AVGO)が存在するのも事実
- 負け組に見える銘柄も、相対的に見劣りしているだけで、絶対リターンで見れば十分に優秀である。
これを踏まえると、FANG+に関心を持つ投資家が進むべき道は、
- 安定重視 → FANG+指数に投資(最も合理的で負けにくい)
- リターン最大化 → 勝ち組銘柄に集中(成長銘柄を自力で見極める)
というシンプルな選択になります。
ただし、後者の「勝ち組への集中投資」を選ぶ場合、その難易度は一気に跳ね上がります。



最後に、「私はどうするか?」について述べたいと思います。
私の戦略は
FANG+指数に投資しつつ、成長銘柄を見極めながら個別株投資も行う
です。
具体的には以下のように組み立てています。
- 安定枠として「iFreeNEXT FANG+インデックス」やETFの「iFreeETF FANG+(316A)」に投資する(FANG+への投資を"安定"と呼ぶのは違和感があるかもしれませんが)
- 個別株投資として、NVDAを比率多めで保有する
- AVGO・PLTR・MU・GOOGLも積極的に投資。平均リターンのランキングで上位に入った銘柄を中心に、成長の恩恵を狙いにいく
- MSFT・AAPLはお守りとして程よく保有。以前から長く持ち続けている銘柄であり、下落局面での下げ幅が相対的に小さい傾向があるため、ポートフォリオの安定剤として残しておく



私のポートフォリオについては月次で公開していますので、よかったらのぞいてみてください。
FANG+銘柄以外にも、レバレッジETFなど攻めの投資も行っています。
本記事はあくまで過去データに基づく独自分析であり、将来のリターンを保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任のもとでお願いします。




