株式投資を始めると、さまざまな情報が目に入ってきます。
テレビでは経済評論家が相場を解説し、書店には投資本が並び、SNSを開けば個人投資家が自身の運用状況や投資戦略を発信しています。
そんな中で、多くの人が一度はこんな疑問を持つのではないでしょうか。
「結局、誰の話を参考にすればいいの?」
私自身も投資を始めた頃は、著名人の本を読んだり、FPの情報を調べたり、個人投資家のブログやSNSを見たりしていました。
私自身の結論としては
「自分が納得できる個人投資家の発信を参考にするのが最も有益」
です。
もちろん、著名人やFPの情報に価値がないという意味ではありません。
それぞれに強みがあり、人によって参考にすべき人は異なってきます。
- 著名人・FP・個人投資家の発信情報の特徴の違い
- 個人投資家の発信を参考にするメリットと注意点
- 参考にする個人投資家を選ぶときのポイント
投資の情報発信者には大きく3種類いる
まずは投資に関する代表的な情報発信者を整理してみましょう。
大きく分けると以下の3つです。
- 著名人
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- 個人投資家
ドンヨークそれぞれ立場が異なるため、発信内容にも違いがあります。
それぞれの定義について簡単にまとめます。
本記事でいう著名人とは、
- 経済評論家
- 投資本の著者
- テレビ出演者
- 有名アナリスト
などを指します。
知名度が高く、多くの人が最初に触れる投資情報の発信者です。
FPは、お金全般の専門家です。
投資だけでなく、
- 家計管理
- 保険
- 教育費
- 住宅ローン
- 老後資金
など、人生全体のお金を扱います。
そのため、投資のリターンだけでなく、リスク管理も重視する傾向があります。
個人投資家は、自分のお金を実際に運用している人です。
特に本記事では、SNSやブログ、YouTubeなどで、
- 保有銘柄
- 投資戦略
- 運用成績
- 投資の考え方
を発信している人を指します。
発信者によって投資スタイルが大きく異なるのも特徴です。



次からは、それぞれの発信する情報を参考にするメリット・デメリットを見ていきます。
著名人の発信を参考にするメリット・デメリット
まずは著名人の特徴から見ていきましょう。
メリット① 情報の信頼性が比較的高い
著名人は社会的な信用を背負っています。
間違った情報を発信すれば、自身の評判や仕事に影響するため、根拠の薄い情報や極端な主張はしにくい立場にあります。
そのため、発信内容は比較的慎重で、
- 基本的な投資知識
- 経済の仕組み
- 資産形成の原則
といった、多くの人に当てはまる内容が中心です。
「まずは投資の基本を学びたい」という方にとっては、信頼できる情報源の一つといえるでしょう。
メリット② 初心者向けで分かりやすい
著名人の発信は、投資初心者を主な読者・視聴者としているケースが少なくありません。
そのため、専門用語が少なく、初心者にも理解しやすい内容になっていることが多いです。
投資経験が少ない人にとっては、最初の学習教材として活用しやすいでしょう。
デメリット① 無難な内容になりやすい
著名人には、「大勢の人に向けて発信しなければならない」という大きな制約があります。
そのため、テレビや雑誌で、
「NASDAQ100やFANG+に集中投資しましょう」
「レバレッジETFをガチホしましょう」
と発言する人はほとんどいません。
なぜなら、失敗したときの責任問題につながるからです。
結果として、発信内容は
- インデックス投資
- 分散投資
- 長期積立
といった、誰にでも当てはまる”無難”な内容が中心になります。
もちろんこれは悪いことではありません。
ただし、大きなリターンを狙う戦略について学びたい場合には物足りなく感じることもあります。
- 著名人の発信は、投資初心者が最初に学ぶ情報源としては適している
- ただし、大きなリターンを狙う戦略は得られない可能性が高い
FPの発信を参考にするメリット・デメリット
続いてFPについてです。
メリット① 家計全体を考えたアドバイスが得られる
FPの最大の強みは、投資だけを見ないことです。
例えば、
- 子どもの教育費
- 住宅購入
- 老後資金
などを総合的に考えたうえでアドバイスをします。
投資だけに目を向けてしまうと見落としがちな視点を得られるのは大きなメリットです。
メリット② 大きな失敗を避けやすい
FPは基本的にリスク管理重視です。
そのため、
- 特定銘柄・セクターへの集中投資
- レバレッジETFなど価格変動の大きい商品への投資
- 信用取引や借入金を活用した投資
といった、高いリターンを狙う代わりに大きな損失リスクを抱える投資手法には慎重な姿勢を取ることが一般的です。
その結果、資産形成のスピードはやや控えめになるかもしれませんが、致命的な失敗を避けやすいというメリットがあります。
デメリット① リターン最大化は専門分野ではない
FPはお金の専門家ですが、
必ずしも投資で大きな成果を出す専門家ではありません。
極端に言えば、「平均点を取る方法」には詳しくても、「90点や100点を狙う方法」について語るケースは少ないのです。
デメリット② 保守的な提案になりやすい
FPの投資系の発信を見ると、
- オルカン、S&P500
- 新NISA
- 分散投資
が中心になることが多いです。
もちろん非常に優れた選択肢です。
しかし、「もっと高いリターンを目指したい」という投資家にとっては、少し物足りなく感じる場合があります。
- FPの発信は、家計全体を考えたアドバイスが得られるのが最大のメリット
- 投資手法は、リスク管理重視の傾向があるため、大きな失敗を避けやすい
- 一方で、著名人同様、大きなリターンを狙う戦略は得られない可能性が高い
個人投資家の発信を参考にするメリット



私が最も参考にしているのが個人投資家の発信です。
まずはそのメリットを述べます。
メリット① 実践者のリアルな経験が聞ける
個人投資家は自分のお金を運用しています。
机上の理論ではなく、実際に資産が増えたり減ったりしている世界です。
- 暴落時にどう考えたのか
- 含み損にどう向き合ったのか
こうしたリアルな経験談は非常に価値があります。
メリット② リターンを追求した戦略が学べる
個人投資家の発信には、
- グロース株投資
- 集中投資
- レバレッジETF
- セクター投資
- 売買タイミング
など、より積極的な戦略が登場します。
著名人やFPではなかなか触れられない内容に出会えることもあります。
メリット③ 自分に近い立場の人を見つけやすい
個人投資家のタイプは様々なので、
- サラリーマン投資家
- 子育て世帯
- FIREを目指す人
など、自分と似た境遇の人を見つけることができます。
資産100億円の著名投資家よりも、自分に近い立場の人の方が参考になるケースも少なくありません。
メリット④ 言葉と行動が一致しているか確認できる
個人投資家の中には、
- 資産額
- ポートフォリオ
- 運用成績
を公開している人もいます。
そのため、「言っていること」と「やっていること」が一致しているか確認できます。
これは大きなメリットです。
例えば、SNSではこの銘柄がアツいと言っていても、実際にはほとんど投資していなかったり、自身のポートフォリオは公開していなかったりするケースもあります。
一方で、資産額やポートフォリオ、運用成績を継続的に公開している個人投資家であれば、その人が本当に自分の考えに基づいて投資を実践しているかを確認できます。
投資では「何を言っているか」も重要ですが、「実際にどのような行動を取っているか」も同じくらい重要です。
その点で、行動まで公開している個人投資家の発信は参考にしやすいと感じています。
- 個人投資家の発信からは、リアルな経験談とより積極的な戦略が得られる
- 自分に近い立場の人を見つけやすく、その方が実際に参考になるケースも多い
- 言葉だけでなく行動も公開している人の発信はより参考になる
個人投資家を参考にするときの注意点



ここは非常に重要です。
個人投資家は、著名人・FPと比べて発信内容の自由度が高く、自由に語れる立場にいます。
よって、発信内容を受け取る側にも一定の注意が必要です。
注意点① 成功者だけが目立つ
個人投資家の発信を見る際に最も注意したいのが、「生存者バイアス」です。
生存者バイアスとは、成功した事例ばかりが目につき、失敗した事例が見えなくなってしまう現象を指します。
例えば、SNSやYouTubeでは、
- 数年で資産1億円を達成した人
- テンバガー銘柄を当てた人
- レバレッジETFで資産を大きく増やした人
などが注目を集めます。
しかし、その裏には、
- 同じような投資手法を実践しながら思うような成果を出せなかった人
- 大きな損失を出して発信をやめてしまった人
も存在するかもしれません。
当然ながら、多くの人は成功談に興味を持つため、SNSのアルゴリズムやメディアも成功事例を優先的に拡散します。
その結果、私たちは知らず知らずのうちに「この投資手法なら誰でも成功できそうだ」という印象を持ってしまいます。
しかし実際には、その成功が
- 優れた分析力によるものだったのか
- 相場環境に恵まれただけだったのか
- 運の要素が大きかったのか
を外部から正確に判断することは簡単ではありません。
だからこそ、個人投資家の発信を見る際は、目立つ成功事例だけを見るのではなく、
- どのくらいの期間実績を残しているのか(長期的にも大きなリターンを得ているか)
- 下落相場ではどう行動していたのか
- 失敗や含み損についても発信しているのか
といった点まで確認することが重要です。



華やかな成功談は参考になりますが、それだけで投資手法の優劣を判断するのは危険です。
注意点② 過去の成功が今後も続くとは限らない
個人投資家の発信を見ると、過去に大きな成果を上げた人に注目が集まりがちです。
しかし、その実績が今後も再現できるとは限りません。
なぜなら、投資の成果は実力だけでなく、その時々の相場環境にも大きく左右されるからです。
例えば、ある投資家が特定のセクターへの集中投資で大きなリターンを上げたとしても、それは当時の市場環境が追い風だった可能性があります。
同じ戦略を別の時期に実践した場合、同様の結果になるとは限りません。
また、投資スタイルによっては、強気相場では非常に優れた成績を残せても、暴落局面では大きな損失を被ることもあります。
そのため、過去の運用成績だけを見るのではなく、
- なぜその戦略で成果が出たのか
- どのようなリスクを取っていたのか
- 今の相場環境でも通用しそうか
といった点まで考えることが重要です。



過去の実績だけで判断するのは避けたいところです。
注意点③ 感情的な発信に流されない
SNSでは、短期間で大きな利益を上げた報告や、「今すぐ買うべき」「この銘柄はまだ間に合う」といった強い表現を目にすることがあります。
こうした発信を見ると、
「自分だけ乗り遅れているのではないか」
「今すぐ買わなければチャンスを逃してしまうのではないか」
という気持ちになることがあります。
投資の世界では、このような心理をFOMO(Fear Of Missing Out:取り残される恐怖)と呼びます。
しかし、冷静に考えてみると、SNSで話題になった時点では既に株価が大きく上昇しているケースも少なくありません。
また、その発信者と自分では、
- 投資目的
- 資産規模
- リスク許容度
が異なる可能性があります。
そのため、他人の強気な発信を見て衝動的に投資判断を下すのは避けたいところです。
個人投資家の発信はあくまで一つの参考情報として捉え、その人の考え方を理解したうえで、自分自身の投資方針に照らして判断することが重要です。
参考にする個人投資家を選ぶときのポイント



私が個人投資家を参考にするときのポイントを述べます。
※具体的な名前は控えます。
ポイント① なぜその戦略を取るのか説明できている(思考)
まず、私は銘柄そのものより、考え方がその人の言葉で言語化されているかを重視しています。
- なぜその銘柄を買ったのか
- なぜその戦略を選んだのか
といった点について、自分なりの考えを言語化できている人の発信は参考になります。
一方で、「この銘柄で大きく儲かった」「この投資法で資産が増えた」といった結果だけを発信している場合、その成功が実力によるものなのか、それとも相場環境や運によるものなのかを判断することができません。
投資では、同じ銘柄を保有していても、人によって売買のタイミングやリスク許容度が異なります。
そのため、表面的な結果を真似するのではなく、その投資家がどのような考え方で意思決定をしているのかを理解することが重要です。
ポイント② 良い時も悪い時も公開している(透明性)
私は、資産が増えている時だけでなく、下落相場や含み損を抱えている時にも発信を続けている人を参考にしています。
投資では誰しも失敗や損失を経験します。
しかし、SNSやブログでは成功体験の方が注目されやすいため、良い結果だけが発信されることも少なくありません。
そのため、運用が順調な時だけでなく、
- 暴落局面でどう考えたのか
- 含み損とどう向き合ったのか
- 投資判断をどのように見直したのか
といった内容まで発信している人は信頼しやすいと感じています。



投資家としての本当の姿は、上昇相場よりもむしろ苦しい局面で表れるものです。
だからこそ、良い時も悪い時も継続して発信しているかを重視しています。
ポイント③ 考え方と実践内容が一致している(言行一致)
どれだけ立派な投資論を語っていても、実際の行動が伴っていなければ参考にしにくいと感じます。
例えば、「長期投資が大切だ」と発信しているにもかかわらず頻繁に売買を繰り返していたり、「この銘柄の将来性を信じている」と言いながら実際にはほとんど保有していなかったりすれば、その発信内容に説得力を感じにくくなります。
もちろん、考え方が変わること自体は悪いことではありません。
しかし、その場合でも「なぜ考え方が変わったのか」を説明できることが重要だと思います。
私は、発信内容そのものだけでなく、その人が実際にどのようなポートフォリオを組み、どのような行動を取っているのかも確認するようにしています。



投資においては、言葉よりも行動の方が本音を表していることが多いからです。
ポイント④ 自分の価値観に近い(相性)
最終的に重要なのはここです。
どれだけ優秀な投資家であっても、その人の投資スタイルが自分に合うとは限りません。
なぜなら、投資の正解は一つではなく、人によって目指すものやリスク許容度が異なるからです。
よって、「その人の考え方や投資スタイルに自分が納得できるか」という視点は最重要です。
私自身は、米国ハイテク株やレバレッジETFを活用しながら、市場平均を上回るリターンを目指しています。
そのため、極端に保守的な投資家よりも、ある程度リスクを取ることに前向きな投資家の方が参考になることが多いです。
逆に、安定運用を重視する方であれば、私の投資スタイルは参考にならない部分もあるでしょう。



投資は最終的に自分のお金で行うものだからこそ、自分の価値観に近い人の発信を参考にする方が、長く続けやすいと思います。
まとめ:当ブログも一人の個人投資家として発信しています
本記事では、著名人・FP・個人投資家について、発信内容の特徴を比較してきました。
簡単に特徴をまとめると以下のとおりです。
| 比較項目 | 著名人 | FP | 個人投資家 |
|---|---|---|---|
| 強み | 信頼性が高い | リスク管理に強い | 実践的な情報が得られる |
| 発信内容 | 投資の基礎知識・資産形成 | 家計やライフプランを含む資産形成 | 実際の投資戦略や運用経験 |
| リターンへの姿勢 | やや保守的 | 保守的 | 比較的積極的 |
| 再現性 | 高い | 高い | 発信者による |
| 透明性 | 実際の運用状況は見えにくい | 実際の運用状況は見えにくい | ポートフォリオや成績を公開している場合がある |
| 注意点 | 無難な内容になりやすい | リターン最大化は得意分野ではない | 生存者バイアスやFOMOに注意 |
| 筆者の評価 | 投資の基礎を学ぶのに最適 | 人生を通した資産形成の土台づくりに有効 | 最も参考にしている |
著名人・FP・個人投資家の発信にはそれぞれの良さがあり、どれか一つが絶対に優れているというわけではありません。
私自身も投資を始めた頃は、著名人の書籍や発信から基礎知識を学び、資産形成の考え方についてはFPの情報も参考にしてきました。
その上で現在は、実際に資産を運用している個人投資家の発信を最も参考にしています。
しかし、最も重要なのは、
「誰が言ったか」ではなく、「なぜそう考えるのか」
という視点です。
そして、その考え方に自分が納得できるかどうかも大切だと思っています。



私自身も、このブログを一人の個人投資家として運営しています。
発信者としてはまだまだ未熟な部分もありますが、自分の成功だけでなく失敗や悩みも含めて、できる限り透明性の高い発信を心がけています。
もし本記事を読んで、
「この考え方には共感できる」
「投資との向き合い方が自分に近い」
と感じていただけたなら、ぜひ他の記事も読んでみてください。



このブログが、皆さん自身の投資スタイルを考えるきっかけになればうれしいです。
本記事は、筆者個人の投資に対する考え方や経験をもとに作成したものであり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
投資には元本割れを含むリスクが伴います。
掲載内容については正確性の確保に努めていますが、その完全性や将来の成果を保証するものではありません。
投資判断は必ずご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。









